建方無事終了

今泉の家、この週末に建方やってました。


今泉の家は道路面に7間(約12.7m)、同じく奥行き方向に7間のL型の住宅。
道路面に対して2階建て部分が横長に配置されているので、建ってみると実際の建坪より大きく見えるなぁ。
といっても一般的な2階建てと比べると1.5mほど階高を抑えているので、それぼど圧迫感がないというか…そびえるような建築ではない。
ここらへんは模型等で確認はしているけど、実際建物を見てみると今のところ狙い通り。
あとは、外壁が仕上がって、外構ができるとどのように見えるかだなぁ。

屋根に登ってみました。

屋根の構造用合板キレイに釘が打たれています。
僕の建築は、主要構造体の上に直接屋根が乗っている場合が多いので、屋根面も構造体として考えてます。
なので、屋根合板も構造用に使用する太め釘を使って、細かいピッチで打ち付けていきます。
この太め釘、一般的によく使う鉄砲(エアー釘打機)では打てないので高圧用の鉄砲で打っていくのですが、圧力が強すぎて のめり込み過ぎる場合があるのが問題…。
コンプレッサーの圧力を調整しながら打っても、打つ部分により木の硬さも違うのでどうしてものめり込み過ぎの箇所が出てくる。
で、結局はあとからチェックして、のめり込んでいる釘は横に手打ちしていってます。
大工や監督は大変ですが、丁寧にやっていただきました。

で、チェックのため現場にいた時に、「出村さんじゃないですか」と応援に来ていた大工から声を掛けられました。
よく見ると別の現場でお世話になった大工でした。
施工会社も違うのに福井はやっぱり狭いなぁ。
「そういえば登り梁だし、なんとなく出村さんっぽいですね」とも。
うーん。たしかに登り梁構造は多いんだけど、でも他にも沢山いると思うけど…やっぱり設計のクセってあるのだろうか。

でも、過去に仕事をした職人さんと再会するのはなんとなく嬉しい。(この現場の棟梁もそうだけど)
まだまだヒヨッコだけど、少しは成長した自分を認めてもらえるように頑張らねば。

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建方無事終了 への4件のコメント

  1. 高野 より:

    初めまして。出村さんの作品が好みなのでHPを時々拝見させて頂いてます。
    埼玉で工務店をやっています。

    釘の「めり込み量」でちょっと気になったので、メールさせていただいてます。
    野地や耐力面材を釘打ちする時は「めり込み」は必要です。
    0~1mm以内なので、頭がフラットに打ち込まれるのが理想です。
    理由は:合板はそれほどじゃないけど、木痩せを考慮しなければならない
    からなのです。
    頭が面材より出てるとゆくゆくはアソビがでる可能性があって、
    ガタによる強度の低下が考えられます。
    手元に資料がないので申し訳ないのですが、「日本住宅・木材技術センター」で
    確認することが出来ると思います。
    ご参考になればと思います。

    本年も出村さんの益々のご活躍をお祈り申し上げます。

    • 出村 より:

      初めまして。
      高野さん、ご指摘ありがとうございます。

      釘のめり込みについてでしたが、高野さんが指摘されている現象は、(特に無垢野地板の場合)十分起こりえると思います。

      若輩者ですが、生意気にも私見を言わせてもらえるならば・・・。

      ①まず、ブログではめり込みを問題視しているわけではなく、めり込過ぎが問題であると考えています。
      説明が不十分で申し訳ありません。
      0~1mm程度であれば全く問題ない、というか良い仕事だと思います。
      しかし、12mm構造合板の場合、3mm以上めり込みがあると、釘の突き抜けがおきる危険性があるというデータもあります。
      僕の場合、0~2mm程度までを許容範囲として監理しています。

      ②上記で、12mm構造合板の話をしましたが、無垢野地板の場合、合板と比較すると幅がかなり狭いので、そもそも構造部材としては考えないようにしています。
      (その場合、火打ちの数や水平ブレスなどで、平面剛性を補強する必要がありますが)
      ただ、Jパネルのような積層パネルのを構造面材として使う場合は、木痩せも十分考えられるので別途検討が必要ですね。

      ③仮に木痩せした場合、釘をのめり込ませるという対処法では効果は薄いと思います。
      どれだけめり込みがあろうが、めり込んだ状態からさらに隙間ができることには変わりありません。
      野地板の復元力に期待するという考え方もありますが、繊維がせん断された状態では見た目に隙間はなくても構造耐力として期待するのは危険と考えます。
      また、木痩せした場合、釘頭付近が痩せるのではなく、野地板と垂木の間に隙間ができる可能性も十分ありえると思います。

      ④面材の木痩せだけを考えても片手落ちと考えます。
      仮に合板等で面材の木痩せがなくても、下地材(屋根の場合垂木)の木痩せが確実にあるからです。(というかこちらの方が大きい)
      例えば剛床の場合は、ネダノット等の引き寄せ力の強い(かつ粘り強い)金物を利用することで、ある程度改善が期待できると思います。
      ただ、これらは24~27mm合板用なので、屋根合板(僕の場合は12mm)には非対応品なのです・・・。

      ⑤釘の場合は引抜耐力もさることながら、最も重要なのはせん断性能であると考えますので、構造合板もそれに見合うせん断性能が必要。
      つまり、釘に接している合板の厚みが重要と考えます。
      仮に隙間ができて、地震時に構造合板と下地材にズレが生じても、軟鉄であるN釘の場合、折れるのではなく曲がって耐力を保持し続けます。
      だからこそ、釘の長さはもちろん、太さが重要なのだと考えます。
      仮に隙間がなくても、めり込み過ぎにより構造合板のせん断性能が不足していて、釘が突き抜けてしまえば、そこから一気に破損が拡大していきます。

      偉そうに長々と書きましたが、下地材の木痩せに対しては有効な対策が見出せてないのが現状です(12mm構造合板の場合)
      しかし、仮に木痩せが全くなかったとしても、巨大地震等で大きな外力が働いた場合、(下地材からの)釘の引き抜けが発生し、多少の隙間は必ず発生するものだと考えています。
      だから隙間をなくすことも重要ですが、多少あっても、⑤で書いたように耐力を保持し続けるということが大切と思っています。

      しかし、高野さんがご指摘された、アソビによる強度低下もまた事実だと思います。
      どれだけの隙間で、どれだけ強度が低下するかという実験データがあれば、ぜひ拝見して今後の参考にしたいです。
      大変興味深いのですが、「木材技術センター」のHPを見ても該当項目が見つかりませんでした。
      大変甘えたお願いですが、もし分かるようならURL等教えていただけるとありがたいです。

      普段はかなり細かいことまで考えているのですが、ブログでは一般の方向けにかなり大雑把にしか書いていません。
      同業界の方でしたので、僕なりに真剣に答えさせて頂いたので、長文になってしまい申し訳ありませんでした。
      ただ、高野さんのご指摘は、自分の考えを再確認する意味でも大変有意義でした。
      ありがとうございます。

      最後に、なかなか更新しない僕のHPをご覧になって頂き、ありがとうございます。
      今年の目標は「去年より多くブログを更新する」ですので、これからもたまに除いてご指摘等頂けるとありがたいです。

      ではでは。

  2. 高野 より:

    出村様、丁寧で分かりやすく説明いただきありがとうございます。

    一番下の画像を見て判断した部分もあったので、失礼を申して
    しまって申し訳ありません。
    僕が住んでいる地域ではこの時期『赤城おろし』が強く吹いて、
    施工中から野地が吹き飛ぶまでは行きませんが、
    釘が浮いてくることがあります。
    釘打ちは気にする部分なので、コメントさせていただきました。
    ビスで打てばいいだろうってのもありますけどね…

    木材技術センターの件ですが、かなり昔に講習会で聞いたていどなので、
    直接技術関係の問い合わせの意味でした。申し訳ありませんです。

    店舗設計を経験なさった出村さんならではの意匠などの
    細部までのアイデアには本当に関心します、
    これからも楽しみにしています。よろしくお願いします。

    • demu より:

      いえいえ、失礼なんてとんでもないです。ご指摘ありがとうございました。
      「赤城おろし」ですか。野地板の釘が浮くなんて、とんでもない強風ですね。こちらでも強風の地域はありますが、そこまでは考えが及びませんでした。
      地域によって様々ですね。
      地域柄でいうと福井は積雪地域なので、高野さんからすると、構造材などは太く感じるかもしれませんね。
      設計してても、「雪が降らなかったら、もっとシャープなラインが出せるのに・・・」と思うこともありますが、まぁ無い物ねだりですね。

      あと、釈迦に説法かもしれませんが、1つだけ。
      野路の固定はビスではなく、やはり釘がよいと個人的には思います。屋根面を構造面として考えるならN釘。
      ビスは特殊なものを除いてせん断耐力が低い傾向にあると思います。
      特にステンレスビスなどは粘りがないので、硬くてもすぐに折れます。
      でもまぁ、地域の特性によるのかもしれませんよね。
      そこまでの強風が吹く地域なら、引き抜き耐力に主眼をおいて、ビスという選択肢もあるかもしれませんね。(屋根面を構造面と考えない条件で)

      失礼なところも多々あったかもしれませんが、お付き合い頂きありがとうございました。
      高野さんも今後益々のご発展をお祈りします。
      ではでは。

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