こっちもラストスパート
エンマハウスに続き 十間ハウスも竣工が近づいてきた。
シルエット長い、長いっす 十間ハウス。実際 十間(18.2m)あるから。
最近は日が短くなってきたので17時頃にはもう暗くなってしまう。
棟梁も内部造作は階段手摺を残すばかりで、この日は遅くまで作業されてました。
手摺笠木の裏側の仕口を加工しています。
60mm角、深さ3mmの凹加工。
ここに3mm厚のスチール製手摺子(棟梁の前の黒い物体)の受座を埋込みます。
ある程度機械で削ったあと、ノミで手加工していきます。
堅木だし、数があるのでちょっと大変です。
棟梁は「最近はあまりこんな事しなくなってきたなぁ」と言いつつも、嫌な顔ひとつせず付合ってくれるので すごくありがたいです。
が、今の建築工事は工期がタイトなので、腕はあっても時間が無いのでなかなか大変だと思う。
今の日本の建築は、こういう人たちがいるから成り立っている部分はすごく大きいと思う。
損得勘定だけではぜったい出来ない事だ。本当にお疲れ様です。
コレ、凹加工しなくても3mmのスチール受座が出っ張ってくるだけ。だけなんだけど、実際にこの一手間が空間に程よい緊張感を生み出す。
demuの設計はあんまり緊張感のない?住宅が多いので、こういう綺麗な納まりが空間を引締める役割をしてるんです。
地味だし、こんなこと何故しなきゃいけないの?という人もいると思う。
けど、設計も施工も“もう一手間”が大事だと思う。
“もう一手間”の心遣いを面倒臭がらずに丁寧にやっていきたい。