古材と新材

大味の古民家では、居間と食堂の外部開口に木製の建具がついていた。
古民家の場合、外部建具の改修は
「古い木製建具は雨風が入ってくるので何とかしたい」
      ⇓
「アルミサッシュに変更」
というパターンが多いと思う。簡単だし、確実だから。
アルミサッシュにどうこう言うつもりもないし、demu事務所でも主流はもちろんアルミサッシュだ。
でも、この箇所にアルミサッシュというのはあまりに場違いだし、この家を建てた施主のお父さんにも申し訳ないので、新しく木製建具を設置することにした。
もちろん機能性は犠牲にできない。
大味の古民家の既存木製建具もやはりスキマ風がひどく、冬には室内に雪だまりができるほどだった。
今回は木製建具を外壁より外側に出し、開口部を建具ですっぽり覆うように設置して、雨風が入らないように納める必要があった。
でもコレがなかなか大工泣かせ。


既存梁の外側に新たに木製建具の鴨居を設置してます。
糸を張って既存梁がどれだけ曲がりがあるか確認してるトコロです。
新材の鴨居は真っすぐだけど、当然古材の既存梁は曲がっている。
曲がっているモノに真っすぐなモノを取り付けるのは大変なんですよねぇ。。。(大工さんが)
でも、「なんだかんだ言って こういうのが楽しいんですけどね」
と言ってくれる大工さんだったのでありがたいです。
施工業者の見積時に「多分大変だと思うので、腕のいい大工でお願いします」と言っておいて良かった。


室内側。
内部もいたるところに新材と古材の納まりがある。
きれいに納めてもらってありがとうございます。

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