「面白そうだからやってみよう!」
この仕事をさせてもらった理由の半分はそんな不遜な理由からで、後の半分は施主の人柄でした。
きっかけは知人からの紹介でした。
古い町家をリノベーションして、竈を使って薪で炊いたごはんを提供する喫茶店。そんな店を計画してる人がいるのだけど、設計やってみないか と言う話でした。
知人と共に訪れた町家にて、初めて施主と対面しました。
地元の素材を使って地域に貢献したい。おいしい窯焚きごはんを食べてもらいたい。話を聞いているとサバサバとした中にも誠実さ、真剣さが感じられて、施主の夢を建築士という立場から一緒に“かたち”にしたいと思いました。
しかし、思いとは裏腹に建物の方はというと、かなり痛みが激しく、しかも無配慮な改装が繰返されていて、綺麗にすればそのまま使えそうという部分も少ない。申し訳ないが「風情ある町家」とは言えない状況でした。
また、施主も(失礼ですが)それなりの年齢。若いオーナーがこれからどんどん稼いで店を大きくしていこう!という感じではなく、第二の人生、自分の本当に納得できる仕事を背伸びせずにやっていきたいという思いなので、安易に予算は増やさず、使えるものはなるべく使っていこうということになりました。
そういう方針もあって、かなり大胆な割切りを施主に迫ることも度々ありましたが、施主や施工者の協力もあり、また古材と薪材が調和するような納まりや材の選定に頭を絞ってがんばった結果、「120%の出来です!」と建築士冥利に尽きる嬉しい言葉を施主から頂きました。
萠菖軒は窯焚きご飯はもちろんですが、地元食材を使ったおかずもとても美味しいです。(仕事させてもらったから言う訳ではありませんが)
僕も、お昼時はかなり混んでいるので、行くときは早めに行きます。
近所の神社では誠市という骨董市も冬期以外は毎月開催されていますので、市散策がてらに寄ってみても良いかもしれません。
萠菖軒
住所:鯖江市本町3丁目3-2(タケベ無線本店さん北側の細い路地を入ったところ)
電話番号:0778-42-6272
営業時間:11:30~17:00(ごはんの時間は11:30~14:30)
※日曜・月曜はお休みです。
