漆喰壁の補修 とか
大味の古民家は風の強い地域に建っている。
趣があるのも良いが、その地で何十年も陽射しや風雨から建物を守ってきた白壁は汚れて所々剥がれ落ちていた。
で、今回の改修にあたって外壁も補修することになったのだ。
写真は表面の漆喰や脆くなった土壁を掻き落としたところです。
間近で見ると良い材を本当に丁寧な仕事で納めてられているのが分かる。
半世紀以上も昔の職人さんの仕事を、今こうして自分が見ていると思うと不思議な気持ちになる。
この仕事をされた職人さんは、今はもうおられないか、ご存命だとしても相当高齢だろう。
それだけ月日が経っても、自分の仕事が人々から見られているというのはすごい事だとつくづく思う。
と同時に、demuも建築の末席にいる者として、後の職人や設計者達に恥ずかしくない仕事をしなければならないと、気が引き締まる思いがした。 いや、ホントに思いました。
で、現代の職人。友高室内装飾の友高氏。神がかった技でトイレの床タイルを貼っています。たぶん。
神がかった技との因果関係があるかどうかは分からないが、何故スリッパ 片一方履いてないのかは聞かないことにした。
六十年古民家では左官仕事が多いので、友高氏の出番はそれほどないのだが、小さな仕事でも設計者の意図を読み取って、しっかりやってくれるので安心して任せられます。
写真は玄関の式台に使う一尺幅のケヤキ板です。
両端が凹加工されていますが、これは“雇いざねはぎ”といって、この凹部分にケヤキの桟を入れて式台同士をはぎ合わせます。式台が乾燥で収縮しても隙間が開かないし、それなりに強度もでる継ぎ方です。
ケヤキの式台は目立つし 高価な材なので、取り付け前に 向きや木目、並べ方を確認してから取り付けます。
早く確認作業したいなぁ。…ウズウズ。